Newayでは、ステンレス鋼加工における安定性・再現性・高品質な成果を「偶然」ではなく、「体系的なエンジニアリング哲学」に基づいて実現しています。ステンレス鋼が持つ特有の課題 ― 加工硬化、高い切削抵抗、熱に対する敏感性 ― に対応するためには、製造プロセス内のあらゆる変数を厳密に管理する必要があります。当社のアプローチは、「材料科学の理解」「プロセスエンジニアリングの卓越性」「計測の徹底」「継続的改善文化」という4つの基盤によって構築されています。
品質は、最初の切削が始まるずっと前から始まります。
認証済み材料の調達: 当社は、成分・特性を保証する材料試験報告書(MTR)付きの認証ミルからステンレス鋼を調達し、完全なトレーサビリティを確保しています。これにより、原材料段階でのばらつきを排除します。
DFM解析: 当社のエンジニアリングチームは、すべてのプロジェクトにおいて包括的な「製造性設計(DFM)」分析を実施します。ステンレス鋼の場合、最適な肉厚、フィレット半径、形状設計を提案し、加工時に発生しやすい応力集中や変形リスクを軽減します。
プロセスシミュレーション: 複雑な部品に対しては、CAMソフトウェアを使用してツールパスを事前にシミュレーションし、工具の干渉、接触、または切りくず排出の問題を加工現場で発生する前に検出・防止します。
安定性は、文書化・最適化・再現可能なプロセスによって実現されます。
最適化された切削技術: 当社では、被削性の高いSUS303から、高難度のSUS316、高強度の17-4PHまで、全てのステンレス鋼グレードに対応した独自の切削条件を開発・検証しています。これには、工具寿命と表面品質を維持しながら除去率を最適化する速度・送り・切込み深さの精密な式が含まれており、加工硬化を効果的に管理します。
高度な工具管理: 高性能な用途別超硬エンドミルやインサートを使用し、ライフサイクル追跡システムで工具の状態を管理。摩耗が品質に影響する前に予防的に交換を行います。これは精密加工における寸法精度と表面仕上げの一貫性を維持するために不可欠です。
熱・力の安定性: 当社のCNC機械は最高基準で保守され、幾何精度および熱安定性を保証しています。高圧クーラントを切削点に正確に噴射することで、ステンレス鋼加工における寸法安定性の最大の敵である熱を制御します。
専用治具設計: 薄肉部品や複雑形状部品に対しては、最大限の剛性を確保するカスタム治具を設計・製作し、加工中のビビリやたわみを排除します。
品質は最終検査だけでなく、全工程で検証されます。
初品検査(FAI): 生産初回部品に対し、CMM(座標測定機)や画像測定システムを用いて完全な寸法検査を実施し、顧客図面との整合性を検証します。
工程内検査: 生産中も定期的に重要寸法を校正済みゲージおよび統計的工程管理(SPC)手法でチェックし、早期にプロセスのズレを検出します。
表面品質と後処理: 寸法だけでなく、表面の健全性も重視します。不動態化処理による耐食性回復や、バレル研磨によるバリ除去など、機能性と外観品質の両方を満たすための後処理を徹底しています。
安定した品質は静的な成果ではなく、動的な目標です。
フィードバックの循環: 品質検査や機械モニタリングから得られるデータは、プロセスエンジニアにフィードバックされ、切削パラメータや加工手法の継続的改善に活かされています。
完全な文書化とトレーサビリティ: 当社で製造されるすべての部品には、製造工程を通じて追跡されるトラベラーパケット、詳細な検査報告書、材料・後処理の認証書が付随します。これにより、医療機器や航空宇宙などの規制産業でも、完全なトレーサビリティと安心を提供します。
要するに、Newayはステンレス鋼加工の品質を「設計段階から」組み込み、安定化させています。材料科学に基づいた理解、体系的に管理されたプロセス、厳密な検証、そしてデータ主導の改善文化を通じて、ステンレス鋼加工における本質的な課題を予測可能かつ再現性のある高品質な成果へと変えています。